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冠動脈CTを用いた精密診断(CTFFR)

FFRCT検査について

 FFRCT検査は、狭心症に対して冠動脈CT検査が行われた結果、冠動脈に中等度の狭窄が見つかった方に対して、コンピューターシミュレーションによる追加の血流解析を行うものです。
 近年、狭心症に対してカテーテル治療を行う必要があるか否かを判断する際に、従来から行われていた“見た目の狭窄度”による評価ではなく、心臓に負荷をかけた状態で狭窄部の前後の圧格差を測定することによる“機能的虚血” すなわち “心臓の筋肉への血液供給能力の低下” の有無の評価が重要であると考えられています。しかしながら、この機能的評価を行うためには、実際に入院してカテーテル検査を行い、狭窄部にプレッシャーワイヤーという特殊なワイヤーを通過させて圧力の測定を行うことが必要となります。
 FFRCT検査は、カテーテル検査(プレッシャーワイヤーを用いる)を行うことなく、冠動脈CT検査の画像からコンピューターシュミレーションによる血流解析を行うことで、有意な機能的虚血が存在しているかどうかを推定する新しい検査法です。従来であれば 「カテーテル検査で調べる必要があります」といわれたようなケースでも、「FFRCT検査の結果ではカテーテル検査は不要でお薬による治療のみしっかりと行ないましょう」という判断が出来ることも多くなります。保険適応の検査となっており、当院でも導入しております。詳しくは担当医にご相談下さい。

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ハートフロージャパン合同会社提供

 FFRCTが0.80 以下の場合は“機能的虚血”陽性と判断され、FFRCT=0.67という結果は心臓の筋肉に非常に強い血流不足が生じていることを意味します。この血管領域は赤で示されていますが、青で示されているその他の血管領域には血流不足はありません。
 冠状動脈に見た目では狭窄があってもその先の血管領域が青で示されている場合には カテーテル検査の必要はありません。


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